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2005/05/20

ウルル(エアーズロック)登山

今まで二度ウルルに行ってるけど、まだ登ったことがない。てゆーか、登る気もないんだけど。
これって、要するに文化と経済の衝突という問題なので、どうすれば最良なのかという妥協点は見出しにくい問題と思うのです。

ウルルには登山用の鎖が取り付けられて、観光のパンフレットもウルルの登山を売りにしているものも少なくないし、現実問題としてウルルから得られる観光収入は莫大なものと思います。もし登れないとなると、どれだけの人があんな砂漠まで行くのか解らないですしね。

一方では、聖地だから登らないで欲しい、という地元のアボリジニの気持ちも、文化の保護を考えれば大事にしないといけないと思うし。最近は、撮影禁止ポイントが増えて(いや、むしろ撮影OKポイントが少ない、とも言う)それはそれで「余所者」が土足で伝統的な文化を踏みにじる行為を防止する上では効果ある、のかも知れないけど。

本当は、もっと観光客を受け入れて「自分たちの文化はこんなんですよ」というPRというか啓蒙(注1)できればいい、とは思うけど。現実には、土地を奪われて、子供を奪われて(注2)、今度は文化を奪われるのか、という不信感が強くて、結果として「登山禁止」「撮影禁止」という排他的な措置になってしまっているわけで。

聞いた話では、ウルル外周の道路も立ち入り禁止にして、ウルルに近寄れなくしよう、というプランまであるらしい。観光収入の激減を考えれば、すぐに撤廃されそう(てゆーか、実現困難?)な計画だけど。もしかして、登るなら今のうち? でも登る時は、他人の文化を踏みにじってる自分の厚顔ぶりを噛締めながら登って下さい。偽善者を気取るなら、登らないという選択が最良(笑)

下は、黎明の明かりにシルエットで浮かび上がるウルルの写真(注3)
DSC_0131s

注1:一応Anangu Toursとか、参加可能な文化を紹介してくれるようなツアーはあるんだけど。日本語ガイドはつかないし、登山とどっちがいい?って聞かれたら登山でしょ?というのは普通に理解できるよなぁ。

注2:白人の社会になじむように「人道的な措置」ということで、子供を親元から無理やり引き離して寄宿生活させ・・・なんてことが1970年代まで続けられていたんですね。これは映画「裸足の1500マイル」(原題:Rabbit proof fence)の主要テーマなので、映画を見てショック受けた人も多かったみたいだけど。見てない人は必見。

注3:ウルルの近くにはそれぞれ「サンライズポイント」と「サンセットポイント」と呼ばれる場所があって、当然だけど普通、朝はサンライズポイント、夕方はサンセットポイントでウルルを鑑賞するのが定番。そこでは空が焼けていくのに従って刻々と色が変わっていくウルルが見れる、といったわけです。でもねぇ、なんか普通ってのも芸がないし、観光バスと観光客が満載で騒然となってる所で、ってのもなんだかなぁ・・・てなわけで、今回はサンセットポイントから朝のトワイライトでシルエットになるウルルを撮ってみたり。ぶっちゃけ貸切り状態でグッド。

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