2008/07/20

オーストラリアのアウトバック〜木でも植えますか

そんなわけで、オーストラリアに行ってきました。行ったのはバングルバングルというヘンな形の岩の山がある場所で、他に何があるってもんでもないですが一応世界遺産にも指定されてるところです。
アウトバックに特有の荒野にスピニフェックスがぽこぽこと丸く生える様はかわいくて好きな風景のひとつです。触ると針みたいですごく痛いんですが。本来は特徴的な岩山の写真を載せるのが筋ってもんですが、好きなのでスピニフェックスの写真(しかもコンパクトカメラで撮ったやつ)など。

Dscf0344s

こうした沙漠っぽい所でも、あちこちに生えるスピニフェックスを食べる白蟻→トカゲとか→蛇とか→鳥とか・・・という食物連鎖はちゃんとあって、傍からは荒涼とした大地にしか見えない所でも、その土地に適した生き物の営みがあったりします。スピニフェックスと点在するユーカリしかないような場所でも、よく見ると小さな花を咲かしている植物とか、アリとかトカゲとかも見つけることもできます。

かつてオーストラリア中央部を探検した白人が食べ物を見つけられずに飢え死にするのを見てアボリジニの人が「スーパーマーケットの中で餓死するようなもん」と言ったとか言わないとか・・・
時々見かける何種類かのマメ科の植物も、サヤエンドウに似てるなとか、そら豆?とか、思うんだけど、勿論おれにはどれが食べられるのか見分けはつかない。3食付きのツアーでなければ確実に飢え死にした、かもしれない。


ところで最近は環境問題が世界的な話題となっていて、色々な企業も環境問題に配慮したり、配慮してるふりをしたり、いろいろみたいです。その中で気になるのが「木を植えています」というやつ。今は多くの企業がそんな取り組みをして、CMで宣伝してますが・・・

たいていオーストラリアで行なわれている日本資本の植林はユーカリ単一種植林です。それは成長が早くて利用価値が高いから。企業活動には少なからず紙を消費するのでその分のパルプは自分達で植えますよ、ということなのでしょう。

なんですが、ユーカリは土地を急速に痩せさせるため連作に向かないらしいし、単一種植林では多様な生態系をつくることは不可能で、一見殺伐とした所でも植林したらそこの生態系は破壊されてしまったりすることもある、かもしれない。

植林事業は必要なことかもしれないけど、やり方によってはむしろ環境破壊の一因になることもあるよ、ということは知っておいた方がいい、かもしれない。ちゃんと環境を考えてる企業が多いと信じたいけど「植林事業をしています」というCMを見る度に、あのスピニフェックスがどこまでも続く大地を思い浮かべてちょっと悲しい気分になることも、ある。

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2008/07/12

夏休み

えっと、少し早い夏休みをもらって、今日からまたオーストラリアに遊びに行ってみます。
やっぱり外国行くなら遊びに限るね。仕事だと自由になる時間はほとんどなくて観光できないし。

今回は、世界遺産にもなっているパヌルル国立公園のバングルバングルです。
が、事前にメールで申し込んだ現地のツアーがちゃんとホテルまで迎えに来てくれるのかがかなり心配だったりもします。まぁ、大丈夫だとは思いますが・・・

一応パソコンは持って行きますが、メールチェックとかブログ更新はほとんどできないんじゃないかと思います。つか、そういったことをする気はそんなになくて、撮った写真のバックアップ用とかがメインの目的なんですけど。

写真といえば、今回はD200と18-200mm VRのレンズ一本という、旅行者としては正しいけれど、未だかつてないくらいに気合いの入ってない機材構成で行きます。ほんとはFinepix F10だけでも良かったんだけど、最近は興味の方向が写真へ向いていないので、こんな時でもないと一眼レフなんて持ち出さないし。
以前は、一眼レフ2台にレンズ5〜6本に三脚、フィルム50本くらいにフィルムを冷やす為のクーラーバッグに保冷剤などなど・・・とか、持ち物の8割が撮影機材だった、ような。

それより、夏休みが一週間しかないってのが悲しいですね。最近は原油の値上がりとかで航空運賃なんかも上がってきているけど、オイルサーチャージが一週間だと1日あたり約一万円とか・・・これが長期になれば1日あたりの金額は下がるし、旅行日程に占める移動時間の割合も低くなるので効率いいんですが。

そんなわけで、そろそろ出発します。
何かネタがあったら来週末に帰ってきてからブログに上げる、かもしれません。

では良い旅を!>自分

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2007/05/12

ルシンダの桟橋

最近、ゴールデンウィークに行ったオーストラリア旅行で飛行機の窓から撮った写真の場所をGoogle earthで特定する、という遊びにはまっている。飛行機は空路と呼ばれる「飛行機の道」を飛行するので、A空港とB空港を結んだ直線上を飛ぶわけではない。空路図なども持っていないので、おおよその位置の見当をつけた後は地形から判断するしかないのだが、これが実に難しい。それでも発見できた時は嬉しいし、その後それがどんな所かググって調べるのも楽しい。

そんな中で今回のヒットは、この写真。

Dsc_7904s

これはタウンズビルからケアンズに帰る途中の飛行機で撮った写真で、ルシンダ"Lucinda"という町。海に突き出た長い桟橋のようなものが気になってシャッターを切ったのだが、これが調べてみたら結構すごいものらしい。

クイーンズランドのこのあたりはサトウキビ畑が多く、砂糖は州の収入源の第二位(ちなみに第一位は観光収入)。明治時代には多くの出稼ぎ労働者が日本から移り住みサトウキビ畑で働いていた歴史もある。今でも日本は主要な砂糖の輸出相手国だが、ダイエットブームが盛んな昨今、日本の砂糖の需要が低下したため、ピーク時に比べて日本への輸出はだいぶ減ってしまったそうだ。

閑話休題、この桟橋は、大量の砂糖を積み出しするために作った桟橋で、この手の桟橋としては世界一の長さを誇り、5.6kmもあるらしい。地球は丸いので、地球の表面に沿って湾曲し1.2mも下がっている(あくまでも、陸地側から見て、だが)らしい。工場で作られた粗糖が陸上の倉庫から船まで22分かけて運ばれるとのこと。

粗糖を運ぶために作った施設だから、おそらく観光客は立ち入り不可なのだろうし、町自体も粗糖を作る工場とか倉庫のようなものしかないようなのだが、観光収入が州の主な食い扶持ならこの桟橋の先端まで行くツアーなんていうのをやれば、粗糖の積み出し港としてだけでなく観光の町としても発展するのではないだろうか、などと思うのだが・・・

今回の旅行でタウンズビルでは車がないと面白くない、ということが解ったので、もし次に行く機会があればぜひルシンダに立ち寄ってこの桟橋を間近に見てみたいと思う。

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2007/05/05

オーストラリア旅行

ゴールデンウィークはオーストラリアに行ってきた。今回はクイーンズランドのケアンズからタウンズビルあたり。

とりあえず記録みたいなものは書いているし、このブログは過去に遡って更新できるので、日記のような形でアップすることも可能なのだが、量が膨大かつ未完成なので今の時点ではどうしようか迷っている。

もしかしたら、近い将来こっそりとアップするかもしれないが・・・

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2007/04/26

JALがOne worldに正式加盟~マイレージの事など~

気分転換に、今日から少し堅めの文体に変えてみることにする。
 
 
さて、今月1日にJALがOne worldという航空会社のアライアンスグループに正式加盟した。One worldにはアメリカンエアラインやキャセイパシフィックの他、カンタス航空なども加盟しており、現時点で10社の航空会社が加盟している。

オーストラリア便では、カンタスとJALは以前からコードシェア便を積極的に運用するなど、積極的な提携が行われていたが、JALがOne worldに加盟していなかったおかげで極めて不便な局面もあった。

例えば、格安ツアーでコードシェア便を利用する場合、どちらの航空券が発券されるかは分からず、リクエストもできない事すら珍しくない。
以前、格安ツアーでオーストラリアに行った時にも、JALのマイレージ会員の人にカンタスの航空券が発券されており、ケアンズの空港でツアーコンダクターにマイルがつかないのか交渉していたことがある。この時こちらはカンタスのマイレージ会員にもかかわらずJALの航空券だったので、便乗して交換できないか、という交渉を試みたが、当然ながら旅行会社の添乗員には航空会社のマイレージの事などどうしようもない。

今回、ゴールデンウィークに格安ツアーで渡豪するにあたり、JALの航空券が発券されることになった。今までならカンタスのマイレージは付かず「残念でした」で終わるところだが、今年からは違う。とはいうものの、航空券の発券はJALのカウンター。ちゃんとカンタスのマイレージは受け付けてくれるのだろうか。

といったわけで、どうすればカンタスのFFPがつくのか電話して訊いてみることにした。・・・結果、よくわからない。便によって、あるいはチケットの種類によってポイントがついたりつかなかったりする(というのも、同じエコノミーでも、ディスカウントエコノミーとかかなりの種類がある他、One world以外の航空会社とのコードシェア便だとつかないなどの細かいルールがある)らしく「JALに訊いて・・・」とか要領を得ない。どうも事情は簡単ではないらしい。もっとも、問答無用でマイルが加算されなかった以前に比べれば随分良くはなっているのだが。


今回は面倒なので、詳細はチェックインの時にJALカウンターで訊くことにしようと思う。
 
 
 
<2007/06/27追記>
当日、チェックイン時にJALカウンターで訊くと「ポイント付きます」とのことだったのだが何故かコンピュータが受け付けない様子。もしポイントが付かないようだったら後日登録できます・・・ということだったが・・・

いつまで待ってもポイントは付かないままなので、JALに電話してみると「カンタスのマイレージはカンタスのルールに従って行うので、問い合わせはカンタスへ」ということで、再びカンタスに電話。結果としてはチケットクラスが対象外とのことで今回はマイレージがつかないことが判った。

JALのチケットでカンタスのマイレージを貯めるには、以下のクラスが対象。
加算対象予約クラス: F, A, J, C, D, I, Y, B, H, K, L, M, S, V, X
クラスによって積算率は変わるし例外もあるようだ。詳細はカンタス日本語ページ、フリークエントフライヤーからのお知らせの「日本航空とのマイレージ提携について」あたりを参照するといいかもしれない。

逆に、カンタスのチケットでJALのマイレージを貯めるには(普通はこっちのケースが多いと思う)以下のクラスが対象。
加算対象予約クラス: F, P, A, J, C, D, I, Y, B, H, W, K, M, V, L
こちらの詳細はカンタス航空(旅でマイルをためる)あたりを参照の事。

もし上記リンクが切れてもメンテしない予定ですが、「リンク切れてるぞ」とかコメントいただければ、気分でメンテするかもしれません。
<2007/06/27追記ここまで>

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2006/07/21

水菜は英語で・・・

オーストラリアに行ってきた。今回の目的地は大陸の真ん中あたりにあるアリススプリングス。

いつもオーストラリアに行って思うことは、レストランのディナーがとにかく量大杉。そんなわけで、出来ればレストランを回避して、カフェやテイクアウェイの店で軽食をゲットして済ませたい。あるいはウールワースでカップラーメンを買って、というのもチープで好き。

とはいうものの、一度くらいはレストランで豪華なディナーを少しだけ食べてみたくなるのも人情というもの。今回はホテルに併設されたRed Ocher Grill というレストランに行ってみた。ボリュームが少なそうなバラマンディのフライがいいかなぁ?とか思いながら、メニューに書いてある説明書きを見ると・・・fried barramundi with …(中略)… and Mizuna. とか書いてある。Mizunaって食材なら心当たりはあるし、文章の流れから調理方法でないこともわかる。

でも水菜ってば、関東にも去年くらい(いや、もう少し前です)にようやく輸入されたばかりの京野菜。いくらなんでもオーストラリアの、しかも砂漠の真ん中の町にあるはずがない。これは確認してみなくては。そんなわけで注文してみた。

Dscf8334

出てきた料理は、大量のマッシュポテトの山にチンゲンサイをひいて、バラマンディのフライをのせた上に・・・確かに水菜がトッピングしてある。
日本から輸入されたわけではないと思うので、たぶん何処か近くで栽培してるんだろうけど。外国でもMizunaの名で呼ばれていることには、ウールワースで梨に”Nashi”と書いてあるシールを貼って売っているのを発見した時以来の感動を覚えたり。
ちなみに水菜がスーパーでも普通に売られている・・・かどうかは確認してなかったり。

ところでこの水菜、シャキシャキとした食感が大人気、らしいけど、個人的にはあの食感が嫌い。うちのメニューに初めて登場した時に軽く炒めたのが出てきたんだけど、「うっ、この草、ナマぢゃん」と思ったのが印象的。次に台所で水菜を発見した時、生出しされたらヤバい(ちょっとエロい表現f^^;;)と思って「今日は作るから座ってていいよ」と言って、しんなりと柔らかくなるまで炒めてやった。
それ以来、何故か水菜がうちのメニューに登場する事はない、ような?

てゆーか、オーストラリアまで行って他に書く事はなかったのかと小一時間(ry


<2007/09/04 追記>
最近、「水菜・英語」なんてキーワードで検索してくる人が結構います。ネットで検索すると、いろいろな呼び方をされているみたいで、"Mizuna"の他は以下のような表記がみられます。

"Potherb Mustard" <2008/07/31スペル訂正>
"spider mustard"
"Japanese greens"

中でも一番ポピュラーなのは"Mizuna"みたいですが、水菜をみたことない人にはどの名前を言ったところで解らないんですよね。食文化が違うからしかたないんですけど。
<2007/09/04 追記ここまで>

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2005/05/28

キングスキャニオン

キングスキャニオンは、ウルルから北東に「少し」行った所にあって、長い間の侵食で出来た断崖絶壁が見所だったりする。まぁ写真ぢゃ、この迫力は写らないワケだけど・・・

DSC_0280s

最近では、セカチュー(注1)の撮影場所として有名になったり。観光地ではあるけど、その交通の便の悪さから、以前は日本発のツアーには余り組み込まれることのなかった場所。セカチュー人気のせいかどうかは不明だけど、今年のゴールデンウィークにはチャーター便を飛ばしてキングスキャニオンを含むセントラルオーストラリアの旅を企画する旅行会社が出てきたり(注2)。

最初の登りがちょっと辛いけど、崖の上からの景色は絶景、というか、絶叫、というか・・・そういえば、同行した仲間は、「ガケの上からアキと叫ん」でたり。あと、渓谷を降りていくと「ガーデンオブエデン」と呼ばれる池があって、鳥がいたりするんだけど、せっかくだから立ち寄って休憩するといいかも。ちなみに、ここで泳げる、とか書いているガイドブックもある、らしいけど、雨が暫く降らなかったせいか、水質が悪くて泳ぎたいという気にはなら・・・(略)

といったわけで、今後はウルルと同じようにメジャーな場所になっていくんだろうなぁ、と思ったり。まぁ、絶景だから見て損はないと思うけど、むしろ途中のロードハウスでやってるキャメルライドとかの方がアクティビティとしては面白かったり。ヘリで上空から鑑賞する、というツアーもある。ヘリは乗らなかったけど。


注1:「世界の中心で愛を叫ぶ」の略称ですね。わざわざ説明しなくてもいいと思うけど。もともと愛を叫ぶ世界の中心は「ウルル」だったらしいんだけど、下の方でちょっと書いた通りウルルでは撮影規制が厳しくて、許可が下りず、やむなくキングスキャニオンでの撮影になった、らしい。

注2:普通はケアンズとかブリスベンあたりで乗り継いでエアーズロックまで行くので時間が掛かるんだけど、チャーター便飛ばしてアリスまで行くので時間に無駄がないとか、少し安かったりとか。そのかわりスケジュールはぎちぎちで、かなり体力がないと辛いかも、です。夏に別のツアー会社が似たような企画をしてるみたいなので、機会があれば行って見るのもよさげ。
てゆーか、もし単独で行くつもりなら、こういったツアーのスケジュールを把握していかないと、ずっと何百人もの日本人と行動を共にするハメになる、らしい(苦笑)

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2005/05/21

アボリジニの言語(その2・セントラルオーストラリア)

地方によって使う言語が違う、という話を「その1」でしたんだけど、セントラルオーストラリアで言えば、アリススプリング周辺はArrernte語、ウルル周辺はPitjantjatjara/Yankunytjatjara語(注1)とか、キングスキャニオンあたりはPintupi/Luritja語とか、その北はWarlpiri語とか・・・いや、マイナーな言語はもっといろいろあるらしい、んだけど。

アリススプリングスは、それぞれの地域から人が集まっている場所なので、上記の言語など色々なのが使われてるっぽい。そういえば、数年前に参加したアリス発の「ドリームタイムツアー」では、Warlpiri語圏の人たちがいたし。今回会った人はLuritja語の人が多かった。Luritjaって、話者は1000に満たない(注2)んだけど、今回を含めてLuritjaを喋る人と10人くらいは会ったことがある。ArrernteやWarlpiriと比べてマイナーと思ってたけど、意外とメンテナンスが上手くいってる言語なのかも。

Luritjaが比較的使われているのに反して、Arrernteはなんか衰退してるっぽい。たぶん、主要なテリトリーが比較的都会なアリス周辺ってことも多分に影響してるかも、と予想。まぁ、アリスの街中で「あなた何語喋りますか?」なんて訊いて回ったわけじゃないから何とも言えないけど。

アーネムランド(NT北部)あたりは文化も比較的強固なのかも、だけど、それと比較して、中央砂漠地方はなんとなく文化継承が上手くいってない感じ。やっぱり文化が強く残ってる所の方が魅力的に見えるのは解るんだけど、そうでない所ほど言語や文化のメンテナンスって大切なんじゃないかなぁ、と思ったり。


注1:Arrernteはアランダ、と読むのが普通らしい。アルファベットではArandaとかいろんな表記があるけど、たぶんArrernteが一般的で、どうやらフランス人がアルファベット表記したのが一般化した、らしい。Pitjantjatjara/Yankunytjatjaraは、それぞれ別の言語だけど、方言程度の差異しかないらしい。読み方はピチャンチャチャラとかヤンクンチャチャラみたいなのが一般的、らしいけど、アボリジニの発音を聞いてると、何度聞いてもそれぞれピティンチャラ、ヤンクンチャラとかに聞こえる。

注2:アボリジニの言語は話者は比較的少ない、らしい。これはアボリジニに限った話ではなくて、オセアニア全般に言える事らしく、多い言語でも、5000人くらい?中には話者が一桁、というのも珍しくない、らしい。勿論、話者が極端に少ない言語は、放置すれば遠からず「絶滅」という悲しい結末が待っている事は言うまでもないんだけど。


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アボリジニの言語(その1・概要)

アボリジニって何語を話すの?なんていう事を訊かれることも少なくないんだけど、これって答えるのがちょっと難しい。別に専門家ってわけぢゃないし、いろいろだし。

一般的に言って、普通に出会うアボリジニはたいてい英語が話せる。けど、彼らは数万年前からオーストラリアに住んでたわけだし、当たり前の事だけど、数万年前から英語を話してたわけぢゃない。オーストラリアは広いので地域によって別々の言葉とか方言とかがあって、イギリス人が侵略する前には諸説あるけど、言語の数は500とも600とも言われているらしい(注1)

その後、虐殺やら伝染病やら文化的ジェノサイドやらで数は激減して、今は200位しか残ってないらしく、しかも日常的に使われているのはわずか20位という話で。その中でも、ノーザンテリトリー(以下NT)には比較的伝統的な文化が残っているらしい。

ちなみに、地名とかでアボリジニの言葉というか単語は各地に残っていて、例えばシドニー近郊で有名なボンダイビーチのボンダイは、「砕け散る波」という意味とか・・・比較的入植当時に接触した地域のアボリジニの単語は地名という形で多く残されているんだけど、そういった場所は都会化が進んで、といえば聞こえはいいけど、結果としてアボリジニの人たちは淘汰されて、それらの単語を日常的に使える人はもう残っていなかったり。

最近になって、アボリジニの文化とか権利が見直されて、言語についても「なんとかしなきゃ」と思う人たちが増えてきたらしく、メンテナンスとかリバイバルとか、そういった形で維持したり復活させたり、という動きが盛んになりつつはあるらしいけど。

リバイバルに関しては、QLDのtjapukai族(注2)とかは、一度は途絶えた文化を復活させるために頑張って、それなりの成果をあげてるみたいだし、アデレード大学でもアデレード周辺の部族の言語を復活させるプロジェクトなんてのがあるらしい。今もそのプロジェクトがあるのか不明(注3)だけど。

個人的には言語は文化の要、と思っているので、出来るだけ多くの言語が残って欲しいけど、今世紀末まで生き残れるのは、たぶん10にも満たないのでは、と悲観的な予想を立ててしまったり。最近はアボリジニの子供が通う学校で、英語と共に地元の言語を教える試みもあるみたいだから、一つでも多くの言語に生き残って欲しいな、と思うんだけど。


注1:まぁ、何度も言うけど専門家ぢゃないし、これは学術論文ではないからReferenceとか出すつもりないので、この手の数値は「だいたいこんなもん」ということです。Reference出したって、出典によってばらつきがあるんだから、正確な数値なんて、あってないようなもん。しかも、イギリス入植前の事なんてどうやって証明するんだか、と小一時間問い詰めたいのは誰でも同じ(笑)

注2:ジャプカイ族、ですね。テリトリーはケアンズ周辺です。言語のみならず、文化的な復活を目指しているらしく、ジャプカイダンスシアターとかで彼らの文化を垣間見ることができます。ジャプカイの歴史劇場では、過去に白人がいかに酷いことしてきたか、という事が余すことなく表現されていて、上映後に観光気分で見に来たオージーとかが気まずそうにしてるさまは一見の価値あり。一応、礼儀として白い目で見てあげる事も忘れずに。<我ながら性格悪いよなぁ(笑)

注3:結局失われた物が、元に戻るわけはなく。忘れられた単語は中央砂漠地方のPitjantjatjara語とかから借用したり、という涙ぐましい努力をしてた、らしい。この手のプロジェクトには興味がないので、フォローするつもりもないんだけど、それより現存する言語をいかにメンテナンスするか、に頭を絞ってお金と時間をかけた方が有意義な気がするんだけど。

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2005/05/20

ウルル(エアーズロック)登山

今まで二度ウルルに行ってるけど、まだ登ったことがない。てゆーか、登る気もないんだけど。
これって、要するに文化と経済の衝突という問題なので、どうすれば最良なのかという妥協点は見出しにくい問題と思うのです。

ウルルには登山用の鎖が取り付けられて、観光のパンフレットもウルルの登山を売りにしているものも少なくないし、現実問題としてウルルから得られる観光収入は莫大なものと思います。もし登れないとなると、どれだけの人があんな砂漠まで行くのか解らないですしね。

一方では、聖地だから登らないで欲しい、という地元のアボリジニの気持ちも、文化の保護を考えれば大事にしないといけないと思うし。最近は、撮影禁止ポイントが増えて(いや、むしろ撮影OKポイントが少ない、とも言う)それはそれで「余所者」が土足で伝統的な文化を踏みにじる行為を防止する上では効果ある、のかも知れないけど。

本当は、もっと観光客を受け入れて「自分たちの文化はこんなんですよ」というPRというか啓蒙(注1)できればいい、とは思うけど。現実には、土地を奪われて、子供を奪われて(注2)、今度は文化を奪われるのか、という不信感が強くて、結果として「登山禁止」「撮影禁止」という排他的な措置になってしまっているわけで。

聞いた話では、ウルル外周の道路も立ち入り禁止にして、ウルルに近寄れなくしよう、というプランまであるらしい。観光収入の激減を考えれば、すぐに撤廃されそう(てゆーか、実現困難?)な計画だけど。もしかして、登るなら今のうち? でも登る時は、他人の文化を踏みにじってる自分の厚顔ぶりを噛締めながら登って下さい。偽善者を気取るなら、登らないという選択が最良(笑)

下は、黎明の明かりにシルエットで浮かび上がるウルルの写真(注3)
DSC_0131s

注1:一応Anangu Toursとか、参加可能な文化を紹介してくれるようなツアーはあるんだけど。日本語ガイドはつかないし、登山とどっちがいい?って聞かれたら登山でしょ?というのは普通に理解できるよなぁ。

注2:白人の社会になじむように「人道的な措置」ということで、子供を親元から無理やり引き離して寄宿生活させ・・・なんてことが1970年代まで続けられていたんですね。これは映画「裸足の1500マイル」(原題:Rabbit proof fence)の主要テーマなので、映画を見てショック受けた人も多かったみたいだけど。見てない人は必見。

注3:ウルルの近くにはそれぞれ「サンライズポイント」と「サンセットポイント」と呼ばれる場所があって、当然だけど普通、朝はサンライズポイント、夕方はサンセットポイントでウルルを鑑賞するのが定番。そこでは空が焼けていくのに従って刻々と色が変わっていくウルルが見れる、といったわけです。でもねぇ、なんか普通ってのも芸がないし、観光バスと観光客が満載で騒然となってる所で、ってのもなんだかなぁ・・・てなわけで、今回はサンセットポイントから朝のトワイライトでシルエットになるウルルを撮ってみたり。ぶっちゃけ貸切り状態でグッド。

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